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一発逆転の英会話

いちばん悪い動機付けは、ただ〝嫌だ、嫌だ″と逃げるために資格をとろうと考えることだ。
それでは、単に逃げているだけであって、いざというとき、必死に踏ん張る支えにはならない。
どのような状況であろうと、辛い試練は必ずあるものだ。
そこを乗り越えてつぎのステップを踏むためには、嫌なところだけに動機を見つけるのではなく、それ以外にも楽に勉強できる動機付けも必要だと考える。
そこで私が提唱するのが、仕事や職場の(嫌なところ)をはっきりさせると同時に、(いいところ)もはっきりさせておくことだ。
例えば、私の経験を話せばつぎのようになる。
東大を卒業して国内最大手の某航空会社に就職。
そこで八年間を過ごした。
その間に司法試験にチャレンジし、合格したのだが、動機付けはつぎのようなものだった。
まず意図的にそれぞれを拡大して強調。
それを頭に植え付けた。
(嫌なところ)は会社には世界中に支店があり、もしナイロビやカイロなどの支店に転勤になったらどうしようかというものである。
以前、アシスタントパーサーをやっていた頃、カラチに行ったことがあるが、そのとき赤痢にかかって死ぬ思いをしたことがあった。
四、五日はほとんど悶絶状態で、抗生物質を飲んでも効かないし、本当に辛い思いをしたのである。
もし再び、そこに行くのならば、会社を辞めたほうがいいとまで思ったほどだ。
それも私が油断して病気になったのではない。
生水はいっさい飲まなかったし、食べ物にももちろん注意していた。
ただたまたまプールで泳いだ(それも一流のホテルでだが)のとコカコーラを飲んだときに、びんの口のあたりを洗わなかったのが原因だったようだ。
そのようなことがあってから、もう中近東には絶対、行きたくないと思ったし、そこに転勤させられる前に辞めようと考えたのだ。
これが(嫌なところ)の動機付けのひとつである。
つぎに(いいところ)の動機付けだが、当時、私は一応、本社にいて出世コースには乗っていた。
だからこのまま行けば、将来的には取締役も可能であろう。
その点を強調してイメージしたのだ。
通常、強い動機付けといえば、今の状況から脱出するため、悪いイメージを増幅して心の支えにするのだが、それも一時期はいいのだが、あまりにも力が入り過ぎると力みにつながり、受かろうとする気持ちが焦りにつながってしまう。
結局、あとで詳しくお話するが、余分なものに手を出して広く浅く、あるいは広く深く勉強してしまい、肝心の部分がおろそかになってしまうのだ。
資格試験に最短で合格するためには、いかに合理的に出題確率の高いポイントを絞り込み、そこを重点的に勉強するかにかかっている。
試験に出ないところは潔く切り捨てる覚悟が必要だ。
そのためには、力みを防止すること、焦りを未然に防ぐことが求められるし、そのときに効果を発揮するのがへいいところ)を確認し、もし落ちたとしてもそれはそれで構わないと思える動機付けである。
そうすれば、たとえわからない問題が出てきても、確率が低いからとあっさり切り捨てることができるし、ふだんの試験勉強で迷うことはない。
要は試験にいちばん出題されるど真ん中のストレートを打ち返すために、二つの動機付けをそのときの状況に応じてうまく使い分ければいい。
悪い部分だけを見据えて心の支えとするのではなく、いいところも同様にイメージしながら、試験直前まで一貫した勉強を続けることが要求されるのである。
簡単にできる、自分に適した資格の選び方、適性の見分け方とは?この設問に適した答えは、あなたの経験のなかにある。
確かに他人のアドバイスに耳を傾けたり、本を読んだり、あるいはテストなどをして判断するのも一つの方法だが、自分自身が経験したこと以上の答えは、そこにはない。
その点からいっても、就職してから一~二年で辞めてしまうのは頂けない。
それでは何もつかめないまま、また新たにやり直しになってしまうし、いつまで経っても自分の適性は計れない。
せめて五~六年は一つの職場で、いくら嫌でも我慢する覚悟が必要だ。
そうすればいくつかの部署を経験することができるだろうし、社内でさまざまな部署の仕事を客観的に観察し、自分に向いているかどうか、適性に合っているかどうかを判断する機会も得られるに違いない。
そのうえで、それぞれの資格の特徴や仕事の内容を吟味し、自分の希望や適性に照らし合わせてどれかに絞ればいいだろう。
仕事とはいくら頭で考えていでも、実務を実際にやってみなければわからないものだ。
そこで成功も失敗も体験して、初めてその中身を実感できる。
当事者として、現場で仕事に忙殺されているときは案外、その中身が見えないものだが、せっかくのチャンスである。
企業やその他の職場で経験した事柄を、もっと大事にしてほしい。
私の場合でいえば、三年目にして財務部に行った経験が判断基準の元になっている。
同期三〇人中、財務に行ったのは一~二人だから、そこで頑張れば将来的にはエリートコースに乗れたのだが、そのときに社債などを手掛け、生まれて初めて法律の勉強をした。
商法というのは民法を基礎にしているので、同時に民法も勉強。
それがまた面白かったので、弁護士への道を選んだといってもいい。
財務は、その他にも経営面に関する細かい数字のチェックも担当するが、そちらには向いていないことがわかった。
もしその方面が向いている人ならば、公認会計士が適性かもしれないが、私の場合はそれよりも法律的な面が向いていると感じたのだ。
ただ勘違いしてほしくないのは、私が弁護士という仕事を選び、司法試験を目指したのは法律的な事柄に興味を覚え、それをビジネスに活かす職業であるということに間違いはないが、それ以外にも対人間関係においての駆け引きとか、相手と交渉する技術などにも興味があったからだ。
私の仲間でもいざ弁護士になったのはいいが、自分の生き方でしか仕事ができないで苦労している人間がいる。
弁護士という仕事は、相手との交渉過程でときには本音を隠すこともあるし、依頼人の利益のために弱い人間と戦うこともある。
それはビジネスであるから仕方のないことなのだが、それが自分の信条に合わないといって、そのような依頼には応えられない弁護士もいるのである。
弁護士が扱う仕事の領域は結構、広い。
だから、そのなかで自分が扱える仕事だけをするのも方法だが、それではせっかく弁護士になった意味がない。
また同じような事例では、司法試験に合格しながら、その仕事が自分に向いていないことがわかり、法曹関係に就職しないで改めて医学部の受験を目指したり、公認会計士を目指したりする人もいる。
そのことについて、本人が納得して方向転換しているならば、他人がとやかくいうべきことではないが、できれば事前に調べてきちんと把握しておくほうがいいだろう。
そのほうが時間のムダを省ける。
私の場合も社債の発行などで弁護士が立ち会うのに同行し、法律的な部分と対人間関係においての部分、その両方を吸収した。
その結果、自分の適性や将来への希望から弁護士という仕事を選び、司法試験への道を選択したのである。
くれぐれも自分の一部分だけの適性だけでなく、トータルな部分での適性、向き不向きを考えて判断してほしい。
これから有望な資格、厳しい資格を時代背景から分析①まず私の専門分野でもある司法試験から述べてみよう。
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